がんセンター

岡山赤十字病院がんセンターの理念

当院は平成15年(2003年)12月に厚生労働省より地域がん診療連携拠点病院に指定され、地域のがん診療の拠点としてその役割を果たしてきました。
地域がん診療連携拠点病院に対し厚生労働省から求められている必須の機能として,

  • 1) 特に5大がんといわれる肺がん,乳がん,胃がん,大腸がん,肝臓がんの専門医が常勤し診療を行っていること。
  • 2) 多職種のメンバーからなるオープンカンファレンス(症例検討会)を定期的に開催していること。
  • 3) 放射線治療専門医が常勤し、放射線治療を行っていること。
  • 4) 外来化学療法室を備えていること。
  • 5) 緩和ケアを専門とする医師が常勤していること。
  • 6) がんに特化した相談支援センターを備えていること。
  • 7) がんに関する研修会、市民公開講座を定期的に開催していること。
  • 8) がんの発生件数や予後調査の報告を岡山県と国に行っていること。
  • 9) 大学やがんセンターを中心としたがんの臨床治験に参加していること。
等々があり,当院は上記の高度ながん診療機能を全て満たしています。

これらの高度な診療機能をリンクして円滑に運営し、当院のがん診療をより高度で均一化したものとし、 良質で最新の医療を患者様に提供する目的で当院には「がんセンター」が設置されています。

-地域がん診療連携拠点病院の機能についてはこちらへ-

がんセンターの組織構築

当院のがんセンターは下の図のように、がんに関わる全ての診療科,看護部,薬剤部,がん相談支援センター, 医療情報管理課,地域連携課の代表から構成される『がんセンター会議』で全ての案件を討論し、決定します。 その下部組織としてがんセンター運営委員会があり、各専門領域の委員からなるコアメンバーでがんセンター会議を 運営するとともに、岡山県がん診療連携協議会を中心とした対外活動に積極的に参加しています。さらに、当院ではPDCAサイクルを導入して、がん診療の質の向上に努めています。その検討項目として、がん告知の説明文書の達成度、化学療法時のB型肝炎再活性化の予防、緩和ケア研修会の院内受講率の向上、セカンドオピニオンに関する対応の向上などが挙げられます。

センター長 呼吸器外科部長 森山重治
副センター長 血液内科部長 藤井総一郎
副センター長 呼吸器内科部長 別所昭宏

がんセンター組織図

代表的ながんと当院のがん診療の特徴

(各疾患の詳細は病名をクリックして下さい)
病名 担当診療科 診療責任者
肺がん 呼吸器内科 別所昭宏
呼吸器外科 森山重治
乳がん甲状腺がん乳腺・内分泌外科吉富 誠二
胃がん食道がん消化器内科井上雅文
消化器外科高木章司
大腸がん消化器内科井上雅文
消化器外科池田英二
肝臓がん肝臓内科小橋春彦
消化器外科劔持雅一
膵がん胆道がん消化器内科原田亮
消化器外科劔持雅一
前立腺がん膀胱がん泌尿器科竹中 皇
卵巣がん子宮がん産婦人科林 裕治
咽頭がん喉頭がん舌がん耳鼻咽喉科竹内彩子
悪性リンパ腫血液内科藤井総一郎
白血病骨髄異形成症候群血液内科竹内誠
悪性神経膠腫 脳神経外科 小野田惠介
皮膚がん皮膚科大野貴司
悪性骨腫瘍整形外科小西池泰三
放射線治療放射線科姫井健吾
緩和ケア緩和ケア科喜多嶋拓士
口腔ケア歯科小林幸生

当院における5大がんの手術成績

  最近5年間(2010~2015)の手術件数 在院日数(平均) 在院日数(中央値) 手術死亡率(術後30日以内)
肺がん 473 8.8 7 0.0%
胃がん 290 20.3 16 0.3%
大腸がん 420 18.7 15 0.2%
肝臓がん 53 19.8 14 1.9%
乳がん 295 10.0 9 0.0%
  • 当院における5大がん5年生存率
  • 解説

    上の表に最近5年間に当院外科で行った5大がん(肺がん,胃がん,大腸がん,肝臓がん,乳がん)の総手術件数と平均在院日数,在院日数の中央値,術後30日以内の死亡率を示します。

    この手術件数には早期がんに対して内科(主に消化器内科)で行っている内視鏡的治療は含まれていません。最近は胃がんや大腸がんの早期症例には胃カメラや大腸ファイバーを使った内視鏡的切除,肝臓がんではラジオ波治療が行われ,当院でも年々症例数が増えてきています。

    在院日数は入院して手術し退院するまでの日数です。平均在院日数は時に様々な術後合併症(肺炎,縫合不全,等)を起こして長期にわたる患者さんの入院日数も含まれるため,たまたま術後合併症で入院が数ヶ月(時に年単位)にわたる患者さんが出ると平均在院日数が長くなります。在院日数の中央値は,何も合併症が無く経過良好で退院した患者さんの入院期間と考えて良いでしょう。これから手術を予定している患者さんは中央値を参考にして頂ければ良いと思います。

    手術死亡には術後30日以内(術死)と31日以降の死亡(在院死)があり,両方を合わせて手術関連死亡と言います。一般的に術後30日以内の死亡は手術に直接関連した死亡とされ,手術の善し悪しが大きく左右することは当然ですが,様々な併存症を持ったリスクの高い患者さんを多く手術している施設でこの値が高くなるので注意が必要です。また,在院死は術後何らかの合併症のために退院できないまま死亡に至ったことを指します。在院死は直接的,間接的に拘わらず術後合併症の発生やリスクの高い患者さんを手術することで増加します。しかし,一般的には術死(術後30日以内死亡)がその施設の手術の善し悪しを示す指標とされています。また,臓器により手術死亡率は異なり,肝・胆・膵の手術は術死・在院死ともに5大がんの中では特に高い手術です。

    がんセンター主催の市民公開講座

    これまで開催した市民公開講座のテーマと内容

    開催年月日テーマと内容講師
    第1回H17.12.1(木)食生活と発癌内科医師松尾圭祐
    第2回H19.3.8(木)禁煙は時代の要請
    -吸う人も、吸わない人も学びましょう。タバコの真実-
    禁煙マラソン事務局長三浦秀史
    当院の禁煙外来の現状禁煙外来担当医師渡辺洋一
    第3回H20.3.8(土)がんになって困らないために・・・がんのよろず相談お受けします
    がんにまつわるいろいろな問題がん相談支援センター竹嶋英里
    医師とのかかわりなどについてのおはなし緩和ケア科喜多嶋拓士
    医療費についてのおはなしがん相談支援センター伏見美紀
    お薬について薬剤師森 英樹
    放射線治療について放射線科姫井健吾
    外来がん化学療法について外来化学療法室岡本みどり
    第4回H21.3.7(土)男のがん・女のがん 診断・治療の最前線
    前立腺がん泌尿器科副部長竹中 皇
    乳がん乳腺内分泌外科辻 尚志
    婦人科がん産婦人科医師小島洋二郎
    第5回H22.3.6(土)からだに優しいがんの内視鏡外科手術
    肺がんの胸腔鏡手術について呼吸器外科部長森山重治
    胃がんの腹腔鏡手術について消化器外科副部長髙木章司
    大腸がんの腹腔鏡手術について消化器外科副部長池田英二
    第6回H23.3.5(土)がんとの生活
    患者さんの在宅療法を考えるももたろうクリニック小森栄作
    ひかり薬局内藤さやか
    地域連携室徳永まさみ
    第7回H24.3.17(土)肝臓をもっと元気に!-肝がん撲滅をめざして-
    1.肝炎ってどんな病気?-肝がんを予防するために-肝臓内科部長小橋春彦
    2.先手必勝!-肝がんの早期発見・早期治療-肝臓内科医師歳森淳一
    3.ここまで進歩した肝がんの外科治療消化器外科副部長山野寿久
    第8回H25.3.2(土)がん患者さんの「食べる」を考える
    栄養士の立場から栄養科下山英々子
    歯科の立場から歯科衛生士松岡幸恵
    看護師の立場から外来化学療法室岡本みどり
    緩和ケアの立場から緩和ケア認定看護師長谷川亜樹
    第9回H26.3.1(土)シンポジウム
    岡山のホスピス・緩和ケア病棟のこれから岡山中央奉還町病院筒井哲也
    岡山協立病院佐藤玲奈
    倉敷第一病院藤田千尋
    岡山済生会総合病院前川礼子
    岡村一心堂病院奥山いづみ
    第10回H27.2.28(土)のぞいて、診て、そして治す消化器がん-内科医によるがんの内視鏡的治療消化器内科井上雅文   原田亮
    第11回H27.9.12(土)がんを予防する生活習慣と遺伝子愛知がんセンター研究所遺伝子医療研究部長松尾恵太郎
    第12回 H28.3.5(土) 知っておくと役立つ、当院の新しくなった放射線治療放射線科姫井健吾
    H28.3.5(土) 本当は安全な腹腔鏡による肝臓の手術第一消化器外科横山伸二
    第13回 H28.10.1(土)がんの予防と早期発見-肺がんを中心に-岡山県健康づくり財団附属病院西井研治
    第14回 H29.2.18(土)がんに罹ることと、心の動きについて岡山大学大学院山田了士

    がんセンター主催キャンサーボード

    これまで開催したキャンサーボードのテーマと内容

    開催年月日テーマと内容講師
    第1回H24.10.30(火)悪性リンパ腫について血内藤井総一郎
    第2回H25.11.1(金)治療をあきらめなかった肺がん患者の退院支援から在宅看取りまで渡辺
    内科
    渡辺朋子、他
    第3回H26.5.26(月)皮膚筋炎と肺癌を合併した一例膠原病・
    リウマチ
    小山芳伸、他
    第4回H26.8.6(水)多くの合併症をもった肺扁平上皮がん症例呼内細川 忍、他
    第5回H26.11.11(火)悪性胸膜中皮腫の1例呼内佐久川亮、他
    第6回H28.10.6(木)多くの基礎疾患を有する多重癌(肺癌+尿路上皮癌)の一例呼内稲田崇志、他
    第7回H28.11.25(金)胆のうポリープ切除を契機に診断された悪性リンパ腫症例血内藤井総一郎
    第8回H28.12.15(木)アルコール性肝硬変に合併した肝癌の治療適応の検討肝内上田英次郎、他
    第9回H29.1.19(木)治療継続が困難で、無治療で経過をみている転移乳癌の症例乳外吉富誠二、他
    第10回H29.3.16(木)高齢中咽頭癌の治療について耳鼻石原久司、他
    第11回H29.4.19(水)肺動脈塞栓、下肢静脈血栓を合併した直腸がんの一例消内井上雅文、他
    第12回H29.5.24(水)再発卵巣腺肉腫の一例婦人渋川昇平、他

    がんセンターからのお知らせ

    • 2014年3月に全国でも数少ない独立型緩和ケア病棟が本館東側に完成し,5月から20床で運用してます。詳細は当院ホームページの緩和ケア病棟のページをご覧下さい。
    2017年1月1日 文責:森山重治