循環器内科のご紹介~救急患者さまは、いつでもご紹介ください!

循環器急性疾患のタイムリーな診断および内科的治療が出来る事を目標に、急性心筋梗塞、狭心症、心不全、不整脈などの循環器疾患全般の治療をしています。症例カンファレンスを行ってチーム医療を実践し、専門医の育成にも力を入れています。

医師のご紹介

外来診察表

心不全地域連携パス外来

循環器内科では平成30年10月より心不全地域連携パス外来を開設しました。岡山県では心血管疾患に対する医療連携を推進しており、急性期病院とかかりつけ医間において、心血管疾患の治療に必要な情報を切れ目なく共有するための医療連携パスツール「安心ハート手帳」及び「地域連携診療計画書のひな型」を作成しています(http://www.pref.okayama.jp/page/342673.html)。「岡山県医療連携パス(心不全)」で診療している患者さまの連携窓口として、心不全地域連携パス外来を是非ご活用ください。

対象となる方 「岡山県医療連携パス(心不全)」による連携診療を既に行っている方
「岡山県医療連携パス(心不全)」による連携診療を希望される方(まずは入院して精査が必要です)
診察日 毎週水曜日(内科外来 担当:福家) 9:00~9:30
受診方法 予約制です。必ずかかりつけ医を通じて、かかりつけ医から地域医療連携課に受診予約をしてください。
受診予約窓口 TEL: 086-235-8555 FAX: 086-235-8556(地域医療連携課)

専門外来

循環器内科では平成24年10月より下肢血管外来を開設しました。持病で糖尿病がおありだったり、閉塞性動脈硬化症など歩行時に下肢のしびれ、痛みがある方など気軽にご相談ください。

対象となる方 歩行時に下肢の疼痛、しびれなどがある方
血管年齢が実年齢より高いと言われた方
診察日 毎週金曜日(内科外来) 14:00~16:00
ただし第二金曜日は除く
受診方法 予約制です。内科外来でご相談ください。
問い合わせなど TEL: 086-222-8811 内線21102(内科外来)

講座

oniビジョン

「岡山赤十字病院循環器センター 第1回市民公開心臓病講座」[動画ファイル(22.9MB)]
<平成25年1月12日(土) 開催>

循環器内科の診療実績

昭和54年の循環器センター開設以来、24,000件超の心臓カテーテルを行いました。

最近5年間の循環器内科診療実績

  2013 2014 2015 2016 2017
カテーテル総数(件) 828 835 828 838 811
冠動脈造影(件) 736 714 720 731 710
PCI(件) 232 254 241 246 218
うちBMS(件) 24 33 9 1 4
うちDES(件) 189 205 205 224 193
末梢血管カテーテル治療(件) 11 12 8 13 8
電気生理学的検査(件) 43 60 40 54 57
カテーテルアブレーション(件) 20 39 21 29 33
ペースメーカ等手術(件) 38 35 36 41 41

PCI : percutaneous coronary intervention
BMS : bare metal stent
DES : drug-eluting stent
PCIにはBMS, DES以外にballoon, cutting balloon, drug-eluting balloonなどを含みます。

随時やる気あふれるスタッフを募集しています

循環器内科では医師及び後期研修医を募集しています。 随時対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
経験は問いません。PCIにつきましては後期研修医(2-3年間)でtype B1までは必ず、 医師(スタッフ)の場合、慢性完全閉塞例まで主術者としてできるようになるまで指導します。すでに主術者として経験のある方は無論大歓迎です。委細面談に応じますので、下記までご連絡ください。

担当者 循環器内科部長 福家 聡一郎
連絡先 TEL: 086-222-8811
FAX: 086-222-8841
E-mail: fuke_s@mti.biglobe.ne.jp

当科の特徴

三次救急病院

岡山県の救命救急センターの一角として、三次救急医療を担っており、循環器救急疾患の比率が高いのが特徴です。当院には年間4,000台超の救急車が搬送され、その数は岡山市内では第1位で、県内でも屈指の救急病院です。年間約1,000人の当科入院患者のうち、CCUへの入院率は約30%と高く、当科は内科疾患救急診療の一翼を担っています。

循環器センターとして心臓血管外科とも協力し、診療を行っています。

心血管疾患のカテーテル治療

昭和54年8月の循環器センター開設より、虚血性心疾患に対するカテーテル治療を中心として診療を行っています。2012年からは末梢動脈のカテーテル治療も開始しました。2014年4月にはIVRセンターも開設し、3次元マッピングシステムも導入され、不整脈(心房細動を含む)に対するカテーテル治療も行うことができるようになりました。

日本循環器学会専門医制度の研修施設認定を受けているのをはじめ、虚血性心疾患のカテーテル治療・不整脈のカテーテル治療の学会研修施設でもあり、循環器内科臨床医を目指す医師のキャリアパスとして適しています。

救命蘇生・災害救護

日本循環器学会 循環器救急医療委員会(JCS-ITC)中国支部主催のAHA(米国心臓協会)BLS/ACLS講習会を、岡山県を中心に広島県、山口県などで月1回程度と積極的に行っています。岡山県での講習会は当院で開催しているので、履修しやすい環境が整っています。当院の初期臨床研修医は全員履修しており、好評を得ています。希望者はインストラクターへのステップアップも可能です。

また既定の研修が必要ですが、希望があれば、災害時には災害派遣医療チーム(DMAT)や日本赤十字社 岡山県支部の救護班活動に参加することも可能です。

当科入院患者の疾患構成(2017年)

当科入院患者の疾患構成(2017年)

施設認定

  • 日本内科学会認定教育施設
  • 日本循環器学会(JCS)専門医研修施設
  • 日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)研修施設
  • 日本不整脈学会(JHRS)認定不整脈専門医研修施設
  • 日本脈管学会(JCA)認定施設
  • 日本心臓リハビリテーション学会(JACR)認定心リハ研修施設

当科の設備概要

  • CCU 5床、一般病床 36床(循環器センターとして心臓血管外科含む)
  • 心臓カテーテル室(本館3階) 8 inch バイプレーン
  • IVR室(本館1階、月曜日のみ) 16/12 inch バイプレーン
  • 心筋シンチグラム(水曜日のみ)
  • 64列MDCT 2台
  • 3.0T 心臓MRI 1台
  • 心エコー 3台(生理検査室 2台、CCU 1台)
  • ホルター型心電計 10台、12誘導ホルター型心電計 1台
  • 植込み型心電計(随時)
  • 微小心電図計 1台
  • トレッドミル 1台、エルゴメータ 1台
  • CPX 1台
  • ABI 2台、SPP 1台、FMD 1台、RH-PAT 1台
  • 心臓リハビリ(トレッドミル 1台、エルゴバイク 4台)

後期臨床研修の概要

2年間の初期臨床研修終了後に、シニアレジデントとしての後期臨床研修を開始します。当院で初期臨床研修を行いそのまま継続して3年目からの後期臨床研修も可能ですし、もちろん他院で初期研修を終了してからの後期臨床研修も可能です。
担当入院患者は年間200人程度、カテーテル検査・治療には年間300件程度従事します。外来診療は週1回(午前外来)です。当直は月5回程度でCCU入院患者の治療および救急外来での循環器疾患の初療を担当し、緊急心カテ時の呼出当番は月5回程度です。
前述の疾患構成を見ても分かるように、当科では循環器疾患をまんべんなく診療でき、バランスのとれた循環器内科医を目指すことができます。また検査設備も充実しており、検査機器への知識と理解を深めることにより、客観的な診断過程を構築したり臨床研究を実施したりすることが可能です。
PCIについては、type A/B1までは主術者として施行できるようになるまで指導します。VVI/DDDペースメーカ手術に関しても、主術者として施行できるようになるまで指導します。
心臓リハビリテーションも積極的に行っており、当院での診療は日本心臓リハビリテーション学会(JACR)の心リハ指導実地経験として認められるため、希望者には心臓リハビリテーション指導士の取得も可能です。
また臨床研究についても積極的に行っており、学術集会総会での発表に力を入れています。また海外学会へも積極的に演題を投稿しています。

その症状 カテーテルが必要かも?

特に狭心症・心筋梗塞や心不全の診断目的でカテーテル検査を行います。
以下のチェックリストにひとつでもあてはまる方は、検査が必要かもしれません。

  • ☑胸が痛む
  • ☑胸に何かがつまった感じがある
  • ☑階段や坂を上ると、息切れがする
  • ☑左肩がこり、左腕やあごや背中に痛みがある
  • ☑同年齢の人と旅行をすると、ついていけない
  • ☑足がむくむ
  • ☑首や腕の血管が浮いている
  • ☑風邪をひくと、喘息がでて、いつも治りが遅い

狭心症・心筋梗塞の診断方法

動脈硬化により、心臓の栄養血管である冠動脈が狭くなったり詰まったりして、心臓への血流が不足する病気です。様々な検査方法で、冠動脈の状態を調べます。

運動負荷心電図

運動負荷心電図

踏み台昇降やルーム・ランナーなどで運動をして心臓に負担をかけ、心電図変化があるかどうかを調べます。検査時間は10分程度です。
放射線の被ばくはありません。
左の例では、運動後に心電図が変化しています(ST部分の低下)。

負荷心筋シンチグラム

負荷心筋シンチグラム

運動や薬で心臓に負担をかけ、放射性同位元素を注射して心臓の血流分布を円形の画像にします。検査時間は約半日です。放射線の被ばくは、16mSv程度です。
左の例では、負荷時に広い範囲で血流の低下(白矢)がみられ、安静時には、ほぼ回復しています。

心臓CT

心臓CT

ヨード造影剤を注射しながら、冠動脈を素早くCT撮影します。検査時間は約15分です。太さ1.5~2mm程度の血管までわかります。
放射線の被ばくは、16mSv程度です。
左の例では、冠動脈のところどころに狭くなっているところがみられます。

心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査

血管内にカテーテルを入れて、ヨード造影剤を急速注入しながらレントゲンで冠動脈を動画撮影します。最も詳しい検査で、太さ0.2mm程度の血管までわかります。検査時間は約20分で放射線の被ばくは、心臓付近では7mSv程度です。
左の例では、白矢印部分に高度の狭窄病変を認めます。

カテーテル治療

カテーテル治療

①たたんだ風船とステントを病変部にかけます。
②風船を膨らませて、ステントを広げます。
③風船を抜くと、ステントだけが残ります。

実際のカテーテル写真

右冠動脈に狭窄病変を認めます。

右冠動脈に狭窄病変を認めます。

ステント(白矢印)で拡張できました。

ステント(白矢印)で拡張できました。

カテーテル風景

カテーテル風景

不整脈の診療について

症状

不整脈の症状は動悸、失神、胸部不快感などですが、無症状の場合もあります。無症状であっても重篤な合併症を引き起こすことがあります。

不整脈の種類

脈が遅くなり、時には止まってしまう徐脈性不整脈、脈が速くなる頻脈性不整脈、自分のペースメーカー以外の調律が出現する期外収縮があります。心房が起源の場合と心室の起源の場合とあり、たくさんの不整脈の種類があります。経過観察でよい不整脈から、突然死のリスクの高い危険な不整脈まで様々あり、治療法はそれぞれ異なります。

不整脈の種類 主な治療法
徐脈性不整脈  
洞不全症候群、房室ブロック 重症の場合はペースメーカー植え込み
頻脈性不整脈  
心房頻拍、心房細動、心房粗動
発作性上室頻拍症、心室頻拍、心室細動
薬物療法、カテーテルアブレーション、植え込み型除細動器挿入などを検討
期外収縮  
上室期外収縮、心室期外収縮 薬物療法、カテーテルアブレーション

不整脈の治療法

不整脈の種類や、心臓の原疾患、症状の強さなどにより治療法を検討します。

カテーテルアブレーション

期外収縮や頻脈性不整脈に対して行います。不整脈の原因となっている組織を高周波で壊死させ、不整脈を根治する治療です。局所麻酔と静脈麻酔を使用し、手術中はほぼ眠って頂いて治療しています。手術時間は症例によって異なりますが、2−4時間程度です。当院では3Dマッピングシステムを駆使し、CTや超音波にて作成した3次元的に構築した心臓の構造を治療時に用いる事により、より精度の高い治療が可能となっています。

カテーテルアブレーション1 カテーテルアブレーション2

心房細動のカテーテルアブレーション

心房細動のカテーテルアブレーション

実際のカテーテルと3Dマッピングでの画像を同期させ、カテーテル先端の圧力、通電した部位、通電時間などの確認ができ、より精度の高い治療が可能となっています。


左上 左房造影
右上 左下肺静脈にアブレーション
左下 CTで構築した3Dマッピングシステム上での通電ポイント

ペースメーカー

ペースメーカー

徐脈性不整脈で、失神や心不全など症状が出現する場合には心臓が働かない時に電気信号を出すペースメーカーを植え込みます。
以前はMRIが撮れなくなっていましたが、近年MRI対応デバイスも導入し、植え込んだ後でも一定の条件をクリアすればMRIも撮像可能となっています。

植え込み型除細動器/両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器

心室性不整脈による突然死のリスクが高い場合、植え込み型除細動器を挿入します。また、左心機能低下し、心臓の収縮に電気的なばらつきのある場合、両心室ペーシングを行えるデバイスを挿入します。植え込み型除細動器に関してはMRI対応デバイスが発売されており、一定の条件をクリアすればMRI撮像が可能となっています。

植え込み型除細動器 両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器
植え込み型除細動器 両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器

遠隔モニタリング

ペースメーカー、植え込み型除細動器、両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器を挿入し退院した後、除細動などの治療が行われた場合やデバイスの不具合が出現した場合にすぐに対応できるよう、自宅にいてもインターネットでモニタリングを行っています。必要な場合は病院から連絡し、次の外来受診日を待たずに早い対応が可能となっています。

遠隔モニタリング

動悸、失神、心電図異常など不整脈が疑われたら循環器内科を受診するようにしましょう。

循環器内科のご案内

1. 当科の救急体制及び診療実績について

救急患者の受け入れについて

* 1年365日24時間新患再来を問わず受け入れ
* 他院からの紹介、救急隊からの搬送を問わず

循環器内科の夜間休日体制

当直医1名
呼出当番医1名
緊急カテーテル当番医数名

コメディカルスタッフ
放射線技師(当直)
心電図技師(当直あるいは宅直)
心カテ室ナース

24時間いつでも緊急心臓カテーテル検査、PCI(percutaneous coronary intervention, 風船やステントを用いたカテーテルによる治療、以前はPTCAと言っていましたが、各種デバイスの発達に伴い名称が変わりました)、大動脈内バルーンパンピングや経皮的心肺補助装置を用いた治療など積極的治療が入院直後に可能です。これらのいわゆる虚血性心疾患の治療が当科の最も得意とする分野の一つです。

2.こんな症状に要注意

1.胸がいたい

■締め付けるような痛み

階段昇降時、坂道などの労作時、場合によっては安静時に、胸の真中あたりが締め付けるように不快になります。時に、下あごや肩・腕にもその不快感を伴います。これらの症状は、30分以内、多くの場合、数分間のみ持続し、自然に改善します。原因として考えられる病気は、狭心症、心筋梗塞などいわゆる虚血性心疾患です。

■激しい痛み

冷や汗を伴うような激しい痛みが胸背部におこることがあります。この場合には心筋梗塞や急性大動脈解離などの非常に重篤な病気が疑われます。

■呼吸や咳とともに痛くなる

大きく息を吸ったり、セキをしたりすると擦れるように胸が痛くなる場合があります。この場合には心膜炎、心筋炎など炎症性疾患の可能性があります。

2.息切れ 呼吸困難

日常の活動や労作で大きく肩で息をするようになったり、悪化すると安静にしていても息苦しくなります。苦しさのあまり寝ていられなくなれば、より重篤です。軽い場合は他の原因のこともありますが、心不全による場合も多いです。心不全とは心臓がポンプとして充分に血液を送り出せなくなった状態です。
心臓だけでなく肺の病気でも同じような症状がみられることがあります。

3.動悸

普通、私たちは自分の心臓の鼓動を自覚しませんが、それがはっきりとわかることです。不整脈、高血圧などが疑われます。不整脈にも多くのタイプと分類があります。放置して良いもの、内服治療が必要なもの、カテーテル治療を要するものなど種々のものがあります。

4.むくみ

心臓が送り出した血液は再び心臓にかえってくるわけですが、心臓が弱り心拍出量が減少すると、この血液を送り出しきれず水分が体内に溜まってしまいます。これがむくみの原因です。足の甲や、すねがむくんで腫れてきます。靴がきつくなる、靴下のあとが残るなどで気付くことが多いようです。軽い程度のむくみは正常でもみられます。心臓病が原因の場合が多いです。そのほか肝臓病、腎臓病、甲状腺疾患でもむくみはでます。

3. どんな検査をするの?

(1).心電図

心電図は、心臓の検査のなかで最も代表的なものです。体に10個の電極を付けて行います。原則として、女性の患者様には女性の検査技師が担当させていただきます。心臓に異常があると波形が崩れ、それぞれの病気に特有の崩れ方がわかっていますから、この心電図をみることにより心臓の病気の種類と異常の程度を推定することができます。心電図検査は非侵襲的な検査で身体に対する負担はありません。また簡便な検査ではありますが、情報量も多い検査であり、外来を受診されるとまず行う検査です。

(2).運動負荷心電図検査

身体に心電図の電極を取りつけたままの状態で、運動をしてもらい心臓に負担をかけた状況で心電図の変化を調べる検査です。狭心症をもつ患者さんでも胸痛のない時の心電図は正常であることがほとんどです。しかしこの検査では狭心症の患者さん特有の変化がみられることがあります。これにより狭心症など虚血性心疾患の診断が適切にできます。運動負荷の方法にはマスター試験という階段を昇降して行うもの、トレッドミルテストと呼ばれベルトコンベヤーの上を運動してもらうものなどがあります。精査の依頼がありますと、まず行う検査の一つです。

(3).心エコー図検査(心臓超音波検査)

心エコー図検査では、心臓の構造だけでなく、今ではカラードップラーを用いれば、弁膜症の狭窄程度、逆流程度まで詳細に検討できます。非侵襲的な検査で身体に対する苦痛や負担はありません。この検査も簡便で有用であり、外来で優先的に行う検査の一つです。

(4).胸部X線検査

いわゆる胸の写真であり、心臓の大きさや形、また肺の状態を調べます。心臓が悪くなると普通は心臓は大きくなります。また、心不全という状態になると肺に水がたまり、写真上両側の肺が白く写ります。

(5).心臓核医学検査

これも外来でできる検査であり、放射性同位元素という特殊な物質を用いて行います。この物質が正常の心筋に良く取り込まれることを利用して、心筋の正常部分と虚血部、心筋梗塞部を区別して判定することができます。放射性同位元素と聞くと被曝を心配されるかもしれませんが、その量は通常の胸部X線写真を撮るのと同等で問題になることはありません。ただ、特殊な物質を利用しますので原則として検査のキャンセルができません。

(6).CT

X線を用いて身体の断層写真を撮影するのがCTです。当院では64列CTといって、冠動脈が非常に鮮明に映し出せる最先端のものが設備されています。心臓カテーテル検査を望まれない方、ご多忙のため、入院が困難な方に非常に有用です。ぜひ、外来で担当医にお尋ねください。

(7).心臓カテーテル検査

この検査は入院して行うこととなります。1泊から2泊の入院となります。この検査で最終的に心臓病の確定診断ができることがほとんどです。腕のひじの部分、手首の部分の動脈または静脈を刺し、そこから血管の中を通して非常に細いチューブを心臓まで挿入する検査です。この細いチューブのことをカテーテルと呼びます。カテーテルなどの器具も進歩し、技術も進歩していますので安全な検査となっていますが、侵襲的な検査であり全く身体に対して負担や合併症がないわけではありません。しかし、経験豊富な学会専門医とやる気あふれる研修医がいっしょに担当させていただきますので、ご安心ください。冠動脈造影では、このカテーテルの先端から造影剤と呼ばれる写真に写る液体を冠動脈の中に流し映画に撮影します。狭心症や心筋梗塞の原因となる部位がはっきりと同定できます。その結果で風船やステントなどを用いたカテーテル治療を行うか、手術か、あるいは内服治療で良いか、治療方針が決定されます。

以上、(1)から(6)までの検査の中から必要と思われるものを外来で行い、最終的に入院して(7)を行うのが、おおきな検査の流れとなります。

4. 手首からするカテーテル検査ってどんなの?

約30年前に日本で心臓カテーテル検査が始まった頃は、大腿動脈(足の付け根の血管)を穿刺して検査を行っていました。そのため、検査終了後長時間(5-6時間)の臥床安静が必要で、腰痛など患者さまに負担をかけていました。また、血管自体が大きく、圧迫止血も困難なことがあり、出血などの術後合併症も一定の頻度で発生していました。
その後時代の流れと共に医療技術が発展し、上腕動脈(肘の部分)からしていた時代、そして最近では橈骨動脈(手首の動脈)から穿刺がされるようになりました。そのため、患者様は検査室から歩いて病室に戻れるようになり、安静の必要はほとんどなくなりました。また、当然のことながら、出血などの検査後合併症も大幅に減少しました。さらには、入院期間の短縮にも貢献し、経済的負担軽減の面からも非常に有用な検査手段となっています。
当院でもこの手首からの検査方法を早くから導入し、今では、心臓カテーテル検査の9割以上がなされており、PCI(カテーテルによる治療)の7-8割がこの方法で行われています。

5. 心臓病を予防するには

薬よりもまず食事

食塩の制限が基本
太っている人はまずやせること
カリウム(野菜、果物)をしっかりとる
コレステロール値の高い人は動物性脂肪のとりすぎに気をつける(生クリーム、バターなど)

高血圧のある方は食塩量は1日7gまで

1gの目安
1. 食塩小さじ1/5
2. しょうゆ 食塩含有量20%の市販品なら小さじ1
3. 減塩しょうゆ 食塩含有量8-10%でこさじ2
4. 赤味噌から口でおおさじ1/2

減塩のコツ

1. 新鮮な材料で、食品の持ち味を生かす
2. 熱いものは熱く、冷たいものは冷たく
3. 酸味を利用する
4. 香辛料を上手に使う

こんな人が心筋梗塞になりやすい

1. 目標に向かって常に懸命に邁進する
2. 競争心や攻撃傾向が強い
3. 上司に認められ昇進することを強く望む
4. 性急でいらつきやすい
5. いつも責任感に追い立てられる

皆さんいかがでしたか。普段からの心がけ一つで心臓病は予防できる可能性があります。ご家族のため、もちろんご自分のため今日から早速注意しましょう。