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周術期支援センター

周術期支援センターでは麻酔科管理(全身麻酔、脊髄くも膜下(脊椎)麻酔)を行う手術患者さんを対象に、安心して入院・手術を受けられるよう、外来で麻酔科医・手術室看護師による全身状態の評価と麻酔についての説明を行います。合わせてお持ちの疾患について専門医による評価と薬剤師によるお薬の確認を行います。また、周術期の疼痛管理・栄養管理・リハビリテーションも守備範囲とし、多職種で連携し包括的な周術期サポートを目指します。

岡山赤十字病院 周術期支援センター(PeriOperative Support Team;POST)のご案内

医療の発展と高齢化社会の進行に伴い、多くの合併症を有する患者さんや85歳を超える高齢の方も手術・麻酔の対象となり、専門的かつ包括的な術前評価と周術期管理が求められる時代となっています。岡山赤十字病院では令和3年度より周術期管理を学んだ手術室看護師・薬剤師とともに術前麻酔科外来の運用を開始、段階的に対象診療科を増やし、令和4年4月に周術期支援センター(PostOperative Support Team ; POST)を設立いたしました。
周術期支援センターは本館2階の麻酔科・ペインクリニック外来に併設されています。

周術期支援センター

周術期の疼痛管理について

手術翌日以降に麻酔科医が伺い、手術後の痛みの評価を行います。硬膜外麻酔や末梢神経ブロックのカテーテル(痛み止めの管)を入れた患者さん、自己調節疼痛管理 (Patient Controlled Analgesia; PCA)を行っている患者さんについては、センター内の周術期疼痛管理チーム(医師・看護師・薬剤師)が担当します。

中止薬・薬剤の管理について(薬剤部より)

手術を安全にすすめるために普段内服されているお薬を確認し、手術前の中止など服薬指導を計画いたします。手術決定日または術前外来受診日に行いますので、病院へお越しの際は、おくすり手帳(薬剤情報提供書)、またはお薬自体をお持ちください。

複数のかかりつけ薬局があり、おくすり手帳(薬剤情報提供書)が分かれている場合はすべてお持ちください。また、健康食品やサプリメントなどは手術麻酔に影響することがありますので、原則手術1週間前からの中止をお願いします。

一部の糖尿病薬、女性ホルモン薬、血液を固まりにくくするお薬については手術前に中止する必要があります。下の薬剤リストをご確認ください。なお、お薬の中止または続行は医師が判断し、薬剤師より中止薬と中止の日程について説明します。ご自身の判断で中止しないでください。必要に応じてかかりつけ薬局にて、お薬を仕分けてもらうよう依頼します。

一部の糖尿病薬、女性ホルモン薬、血液を固まりにくくするお薬については手術前に中止する必要があります。下の薬剤リストをご確認ください。なお、お薬の中止または続行は医師が判断し、薬剤師より中止薬と中止の日程について説明します。ご自身の判断で中止しないでください。必要に応じてかかりつけ薬局にて、お薬を仕分けてもらうよう依頼します。

薬品リスト

栄養管理について(栄養課より)

手術前から栄養状態を整えることは、手術後の順調な回復のために重要です。術前に栄養不良が疑われる方を中心に食事摂取量や体重の変化などについて確認し、必要に応じて栄養指導を行います。術後は食事摂取量に応じて嗜好調査などを行い、必要な栄養が満たされるようにサポートします。

また、嚥下機能の評価や術式に応じた栄養相談も可能です。周術期に必要な栄養が満たされ、術後の合併症を減らせられるようスタッフ一同で支援いたします。あわせて、ベストの体調で手術に臨んでいただけるよう、禁煙、生活習慣の改善、新型コロナウイルスをはじめ各種感染症の予防など、ご協力をお願いいたします。

禁煙について

喫煙は術後肺炎や傷の治癒遅延をはじめ、種々の周術期合併症を増加させます。術前2週間以上の禁煙が合併症を減らすのに有効とされていますが、短期間の禁煙でも痰の量を減らすなど一定の効果があります。手術の日程が決まり次第禁煙をお願いします。また、受動喫煙も喫煙者と同様に周術期合併症を増加させます。手術が決まりましたらご家族揃っての禁煙をお勧めします。

手術前には、まず禁煙
喫煙と手術の関係

新型コロナウイルス感染症について

新型コロナウイルス感染症が確認されてすでに4年以上が経過し、すでに五類感染症として一般の感染症と同等の扱いとなっています。ウイルス変異とワクチンの普及により、死亡率や入院率は劇的に改善していますが、病院や高齢者施設など感染に対して脆弱な人々が集団で収容されている施設においては、施設内での拡散は未だ脅威であることに変わりはありません。従いまして、手術の有無に限らず入院前1週間程度は感染リスクの上昇する行動を避けるとともに、マスクの着用をお願いいたします。

入院患者さんに対するPCRスクリーニング検査は、当院では現在は行っておりませんが、新型コロナウイルス感染症に感染した状態で麻酔や手術を受けると重症化する危険性があり、日本麻酔科学会では緊急手術を除き、感染から2週間以内の麻酔・手術は避けるべきであるとの提言(令和5年12月「COVID-19感染既往患者の待機手術再開時期に関する提言」)を出しています。いっぽう新型コロナウイルス感染症ワクチンと麻酔・手術の関係についても、令和4年5月に日本麻酔科学会が「麻酔・手術を受ける患者さんへのワクチン接種の提言」を公開し、ワクチンの効果を確実に得るためには原則としてワクチン接種から手術までは2週間あけるのが理想としています。

新型コロナウイルス感染並びにワクチン接種後の個別の待機期間につきましては、手術の対象となっている疾患の重症度や緊急度を考慮しなくてはなりませんので、主治医・執刀医とご相談くださいますようお願いいたします。

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